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樹の海 JYUKAI
樹の海 スペシャル・エディション
樹の海 スペシャル・エディション


監督:瀧本智行
脚本:青島武・瀧本智行
出演:萩原聖人、井川遥、池内博之、津田寛治、塩見三省、余貴美子、大杉蓮、小嶺麗奈、小山田サユリ、中村麻美、田村泰二郎 他
公式HP
主題歌:AMADORI 『遠い世界に』
2004年*日本*119分


レビュー
霊峰富士の麓に広がる広大な緑の海・青木ヶ原樹海。この“樹の海”を舞台に、編み込まれてゆく4つの物語。
借り逃げした女を追いかけ、樹海へと足を踏み入れた消費者金融を営むタツヤ(池内博之)の不安。樹海で自殺した女性と、自分が一緒に写っている写真を探偵(塩見三省)に見せられるサラリーマン、山田(津田寛治)のとまどい。日々何事にも関わらず、自分の経歴を隠し続けて駅売店に勤める手島(井川遥)が樹海へと向かう、思いつめた目。公金横領の罪を一身に背負わされ、樹海に放り出された朝倉(萩原聖人)が、自殺志願者の男と森の中で出会ったときの驚き、そして…。
“死”という事態に直面したときにこそ、見つめ直せる“生”。「生きよう」という願いを編み込み、「人間ドラマ」を紡ぎだす。

この森で、
生命(いのち)に出会う。


この作品の事は全く知らなくてコチラでも劇場公開が無かったのですが(多分)9月3日に日本映画専門チャンネルで放送されたのを観る事ができました。
*今後の放送予定は9日23:40分、13日27:10分、18日27:50分となってます
瀧本智行監督って、この作品が初監督デビューなのですね。ビックリ。
全く内容を知らず単純に「樹海」=「自殺の名所」という図式が頭の中に浮かんでいて、タイトル見て怖い映画だったら嫌だな。なんて思ってスカパーのリモコンで番説読んだら結構面白そうだったので見始めた訳ですが、キャストは何気に豪華だし、脚本がすごくしっかりしてて思いの他良くてちょっと得した気分でした(笑)

4つのエピソードが絡み合って「生」と「死」をテーマにした群像劇なのですが、青木ヶ原樹海を軸にして絡み合うそれぞれのストーリーが巧みに繋がっていて見せ方が上手いな。と思いました。
今迄あまり気付く事の無かった樹海の生命感溢れる神秘的な美しさ。鬱蒼とした木々の間から入り込む美しい光。
周辺に点在する、死に場所を求めて足を踏み入れた人達が残した遺留品の数々。(これは本当に現場に残されていた物だそう)
生と死が交錯する樹海、そしてそこに死を、生きる希望を見出す人々の姿が見事に描かれていたと思います。
暗くて重いテーマだけれど、静かにそっと寄り添うように希望がある事を気付かせてくれる。そんな感じがしました。

気候が変わりやすく足場の悪い樹海での撮影は困難を極めたようですが(車も入れないし、運び込まれる機材も限られてるし)そんな樹海の中をセリフを言いながら歩き回り、次第に心の中に芽生え、それ迄の思いをすり抜け大きく膨らでいく感情を表現した池内博之さんと萩原聖人さんの一人芝居が素晴らしかったです。
他のキャストも良かったし、キャスティングの上手さも映画の完成度に大きく作用するのですね。

劇場の大きなスクリーンで観たら映像から受ける質感がもっと伝わってきて良かったのかも。
是非とも劇場で観たかった作品です。地方の悔しさ。
瀧本智行監督はこれがデビュー作という事だから、今後がとても楽しみです。
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